たとえば鉄の処女に閉じ込めたいとか鋼鉄の乙女に抱かれればいいとかあぁでもむしろ、とか
そんなことを少年が思う時があるのはサディストだからという理由だけではないはずだ。
この世には色々な理由や言い訳がある。
たとえば昨日少年が副長のマヨネーズを捨てたのは、冷蔵庫にまだいっぱいあったし
あんまり黄色い食べ物ばかり食べていると税金で脂肪吸引とかをやりかねないと思ったからだ
と言えばそれが理由になる。それが偽りでも本当でも、考え口にしてしまえば理由になるのだ。
だから少年は理由を考えた。・・・言い訳を考えた。
いつからか頭をちらつくようになってしまった腹のたつあの存在について。
 
1.ためしてみたい拷問のため
 
2.せいぜい余生を楽しみな
 
3.万事屋だから
 
・・・3だな。と少年は思う。脳内選択肢だ。
万事屋だから、副長もなんか慕っているみたいだし、と。
そう、彼女自体には関係のない話で。
関係のない話で。



・・・少年は気づいていないのか、それを考えている時点で既に遅いという事実を。